プレスリリース

超精密Additive Manufacturingがマイクロオプティクスのシリアル製造を可能にする

2019/02/4

SPIE Photonics West 2019にて、Nanoscribe社が3Dプリントしたポリマーマスターからシリーズ複製物までの製造プロセスを発表

Nanoscribe社の新製品Photonic Professional GT2 3Dプリンターは、マイクロ光学機器の製造方法を変えます。このadditive manufacturing技術により、シリーズ製造向けのポリマーマスターとして超精密マイクロオプティクスの作製が可能になります。これは例えば、モバイルやARデバイス、高性能のセンサ、あるいは健康管理や自動車産業における高度なソリューションに必要とされています。

光学とフォトニクスの有数の展示会であり、まもなく開催されるSPIE Photonics Westでは、Nanoscribe社は出発点として3Dプリントしたポリマーマスターをベースにした、マイクロオプティクスの全体のプロセスチェーンを発表します(ブース番号366, 南ホール)。これまで、最適な光学性能に要する形状精度や低い表面粗さが非常に高い要求であったため、革新的なマイクロオプティクスのデザインの製造は困難でした。さらには、製品開発プロセスでは、増え続けるラピッド・イノベーションサイクルの重要性とシリアル製造向けの低価格に対応する必要があります。

射出成形によるシリアル製造

3Dプリントしたポリマーマスターは、射出成形やホットエンボス法、ナノインプリント・リソグラフィといったシリーズ製造向けの通常の産業プロセスに適しています。例えばニッケルシムは、マイクロレンズアレイの3Dプリントしたポリマーマスターへの電気めっきにより生成されます。その後、このニッケルシムはPMMA(ポリメタクリル酸メチル)やPC(ポリカーボネート)といった熱可塑性ポリマーの射出成形向けのインサートとして使用できます。数秒で溶融した熱可塑性物質がインサートキャビティ内に注入され、冷えて固まり、ポリマーマスターの形状を複製します。この標準的な手法は、手頃な価格の消費者市場向けの製品に対して、1個あたりの製造時間とコストを削減します。他の技術には、PDMS(ポリジメチルシロキサン)のネガ型スタンプからの感光性材料のUV造形による複製といった手法もあります。もうすぐ開催されるSPIE Phortonics West 2019にて、Nanoscribe社は射出成形とUV鋳型を用いたマイクロオプティクスの複製製造チェーンについて発表します。

マイクロオプティクスのAdditive Manufacturing

パワフルな二光子重合技術(2PP)をベースにして、Nanoscribe社の3Dプリンターはデジタルモデルから直接サブミクロンの精度で実物に変換します。グレースケール・リソグラフィやリフロー法、ダイヤモンドミーリングといった従来の手法と比較すると、Nanoscribe社の3Dプリンターは、ずば抜けた設計自由度と同時に、ほぼ任意の凹面および凸面の表面形状の製造に関して非常に安定した化学的なプロセスを提供します。小型の反射オプティクスや鋭角を持つコーナーキューブ、自由造形オプティクス、そして2つもしくはそれ以上の堆積レンズの複合レンズシステムでさえ、この技術で作製可能です。CADモデルから最終的な3Dプリントしたパーツまでの単純明快なワークフローは、直接および高速の設計最適化、そして製品設計反復サイクルの短縮に貢献します。また、サブミクロン精度を持つマルチレベル回折光学素子は、ワンステップのプリンティングプロセスにより、コストダウンをした上で、プロトタイピングやポリマーマスターの作製の高速化が可能です。例えば、いくつかのリソグラフィのステップやマスク作成が省略可能です。

この高精度3Dプリンターは、狭い焦点でのみ感光性材料を凝固させるためにフェムト秒レーザーを使用します。このプリンターはフォトレジスト内で、最小でナノメートルスケールの層間距離で層ごとにレーザー焦点をスキャンします。そして、ワンステップで光学表面品質の3次元物体が作製されます。この付加的な手法は、他の手法では製造不可能なデザインのマイクロオプティクスの作製を可能にします。例えば、レンズ間を任意の小さな距離で、半球面でかつ非球面のマイクロレンズアレイを作製することも可能です。その際、レンズ同士が重なるような距離でさえ実現可能です。さらには、たった数ナノメールの表面粗さを持った平滑な表面および1マイクロメートル以下の形状精度を持っています。例えば、照明の用途で必要とされるホモジナイザーアプリケーションにおいて、規則的もしくはコンピュータでデザインしたランダムなレンズ配置は、additive manufacturingによる恩恵を受けられます。Nanoscribe社の高度なプロセスと最適化されたプリントパラメータを含むソフトウェアレシピ、オーダーメイドの2PPレジストの組み合わせは、他の標準的な作製手法で知られているような幾何学的な制約を克服し、高い形状精度と光学平滑表面を達成します。

画像の注釈:
画像1. 3Dプリントしたマイクロレンズアレイのポリマーマスター
画像2. 2PPプリントしたポリマーマスターとそれに続く複製プロセスをベースにした、マイクロレンズの製造プロセス。この図では、射出成形のプロセスステップを示しています。
画像3. Photonic Professional GT2:マイクロオプティクスや様々なアプリケーションにおける複製プロセス向けの超精度のプロトタイプやポリマーマスターの作製に向いている、Nanoscribe社の新しい3Dプリンター