材料&プロセス

2光子吸収プロセスに基づく光造形法が適用できる材料の選択肢は十分にあります。光学的、機械的、電気的、化学/生物学的な特性を持つ様々な材料について、2光子吸収プロセスに基づく光造形法が有効であることが確認されています。2光子吸 収プロセスでもっともポピュラーに使われている材料は半導体業界で標準的に使用されているフォトレジストや感光材料ですが、近年ニーズの多い生体適合性材 料やハイドロゲルも使用できます。当社においても、解像度や描画速度に関して3Dプリンタの性能を最大限引き出す独自のレジストを開発・販売しております(IPフォトレジスト)。
感光材料を塗布する基板は、アプリケーションに応じて選択されます。例えば光関連のアプリケーションでは、主に光透過性の良いガラスが基板として用いられます。もちろん、不透明な基板(例えば半導体ウェハ)を用いることも可能です。そのほか、マイクロ流路チップのように既に構造体を有する基板も用いること ができます。これにより、既にある構造体の上に光学的/機械的なパーツを作製し、その構造体の機能を強化したり新機能を追加したりすることができるように なります。

他の材料

2光子重合に有効な多数のフォトポリマーがある一方で、直接的に1ステップ・プロセスで3Dマイクロ/ナノ構造を形成できない多くの非重合性材料の群が残っています。アプリケーションの要求に応えるには、転写技術を適用します ? これは複雑な3Dマイクロ/ナノ構造にも対応できます。

  • PDMSへの転写

    多くの場合、大面積の構造体の製作には時間がかかります。しかしマスターを作製し、それをスタンプ技術で異なる素材から複製することにより、加工時間を大幅に低減できます。

  • 原子層堆積法 (ALD) と化学気相堆積法 (CVD)

    シリコン・シングル転写 (SSI) とシリコン・ダブル転写 (SDI) の技術を用いて、ポリマーで成形したネットワーク状の3次元ストラクチャをシリコンに転写できます。例として 薪の山状フォトニック結晶とフォトニック準結晶 が挙げられます。この方式はチョウの羽状のストラクチャに対しても有効であることが実証されています。

  • メッキ
    金属製のストラクチャは3Dポリマー構造を型にしてそのメッキ加工を経て成形できます。金、ニッケル、銅といった金属を、メッキ浴により電気化学的に溶着させます。
  • 無電解メッキ
    無電解ニッケルメッキによりポリマー構造にもニッケル薄膜層を堆積できます。これにより導電シード層を必要としない多孔質構造のコーティングが可能になります。
  • カルコゲナイド・ガラスの溶解含浸とパターニング
    半導体カルコゲナイドガラスは3Dテンプレートに浸潤させ、直接レーザー描画を用いた3次元ストラクチャの成形が可能です。

プロセス&プロジェクト

ナノスクライブ社はプロジェクト・パートナーと密に協力し、特定の産業アプリケーションのためのカスタム・ソリューション及びプロセスを開発しています。

  • MassMicro

    EU連合のプロジェクト MassMicro の一翼を担うナノスクライブ社は、工業的大量生産のための金属製3次元コンポーネントを製造するリソグラフィ・プロジェクトに参加しています。

  • PHOIBOS

    BMBF資金によるプロジェクト PHOIBOSで、ナノスクライブ社はいわゆるフォトニック・ワイヤ・ボンドを用いた光学マイクロ・インテグレーションの商業的実現に従事しています。ナノスクライブ社のもつプロセスとインテグレーションの経験を、この目的の達成のため生かしています。